エクスペディアの歴史と名前の由来
■ エクスペディアの歴史と名前の由来
エクスペディア Expedia の名前の由来を考察してみます。
まず、調査してみて行き当たるのが、ラテン語の「expedire」。囚人の足に重い石の足かせがついていて、それを外して解き放つ、の意味があるらしい。英語ではそこから転じて、促進する、はかどらせる、などの、訳を持つ動詞となっています。ちなみに「ped-」は、足(脚全体
leg ではなく、足首から先の部分 foot )を表す印欧語根で「ex + ped」となれば、足を自由にするということのようです。英語
expedire の名詞形は expedition であり、旅行、遠征、遠征隊、探検旅行、探検隊などの意味があります。
以上を総合すると、1994年にマイクロソフト社の旅行・ホテル専門の予約システム部門が創設されたとき、expedire
あるいは、expedition を語源として、旅行、遠征、探検、解放、自由などの意味を持たせて、Expedia
と名付けたのではないでしょうか?
夢とロマンが感じられる素敵な名前ですが、これはあくまでも想像。真相は、命名者たちに聞かないと分かりませんね。
蛇足として、Expedia と Wikipedia では、pedia の部分が共通していて、何か意味的な類似性がありそうです。
Wikipedea の wiki は、ブラウザ上から簡単にウェブ・ページの書き込み、編集作業などが行えるプログラム、CMS(ウェブ・コンテンツ・マネジメント・システム)の一つです。英語で百科事典を表す encyclopaedia と wiki を組み合わせた造語が、Wikipedea の由来です。
また、encyclopaedia は、ギリシャ語が語源であり、pedia だけでは、教育という意味があるようです。もし、Expedia を「ex + pedia」と分解すると、教育の外へ、という解釈をすることができ、やや挑戦的、皮肉的な感じがします。でもこれは、想像が飛躍しすぎているかもしれませんね。
エクスペディアの歴史については、1994年にマイクロソフト社内において、 旅行・ホテル専門の予約システムの一部門として設立されサービスを開始し、1999年に Expedia Inc. として独立しました。2009年には、マイクロソフトのポータルサイト MSN の MSNトラベルで、ホテル予約サービスを提供するなどの業務提携がありましたが、現在は解消されています。2009年には、全世界で年間宿泊予約成立6700万泊を突破するなどの実績をあげ、2013年度には、ユーロモニターの集計において、旅行代理店・旅行販売グループとして(子会社、関連会社を含む)の販売金額で、世界第一位を獲得しました。